【導入事例】散在する非定型データをAIが学習!短期間でのチャットボット導入で問い合わせ数10%削減を実現(IT通信業様)

提供するサービスが多岐にわたり、日々膨大なユーザーからの質問が寄せられるIT通信業界。B社では、増加し続ける問い合わせ対応によるサポートコストの肥大化が大きな課題となっていました。 今回は、社内に散らばる「整理されていないデータ」を活用し、短期間でAIチャットボットを導入。問い合わせ件数の10%削減という確実なコストダウンを実現したプロジェクトの裏側に迫ります。

導入前の課題:増え続ける問い合わせと、コスト削減の壁

IT通信サービスを展開する同社では、サービスの成長に伴いカスタマーサポートへの問い合わせが年々増加していました。 「よくある質問」はウェブサイトに掲載しているものの、ユーザーが自己解決に至らず、結局は有人オペレーターが対応するケースが多発。サポート部門の業務負荷が高まり、会社全体として「対応品質を維持しつつ、いかにサポートコストを削減するか」が急務となっていました。

導入の障壁と弊社の提案:AIに学習させるデータが「まとまっていない」

コスト削減の切り札としてAIチャットボットの導入が検討されましたが、ここで大きな壁にぶつかります。それは「AIに学習させるためのFAQデータが整理されていない」という問題でした。 過去の対応履歴や仕様書は、フォーマットがバラバラなExcelファイルや、社内の各部署・システムに散在している状態。「AIを導入したくても、データをきれいにする時間と手間がない」という状況でした。

そこで弊社は、ツールの提供だけでなく、「点在する非定型データをAIが読み取れる形に整理・統合する」という導入支援を含めた座組みをご提案。この「現場の手間を最小限に抑え、スピーディーに立ち上げる」という伴走姿勢をご評価いただき、プロジェクトがスタートしました。

導入の工夫:非定型データをクレンジングし、短期間でのローンチを実現

 AIチャットボットの賢さは「学習データの質」で決まります。本プロジェクトで最も注力したのが以下の点です。

  • 散在する情報の集約とデータ整形
    フォーマットが定まっていないExcelの対応履歴や、各担当者が個別に持っていたメモなど、社内のあらゆる場所に散らばっていた情報を弊社で集約。AIが文脈を正しく理解し、精度の高い回答を生成できるよう、学習用データとして再構築(データクレンジング)を行いました。
  • 短期間でのスモールスタート
    すべてのデータを完璧に網羅しようとすると時間がかかりすぎてしまうため、まずは「問い合わせ頻度の高い領域」に絞ってデータを学習。これにより、構想から実運用まで非常に短い期間でチャットボットを公開することができました。

導入効果と今後の展望:着実なコスト削減の第一歩

チャットボットを公開した結果、よくある定型的な質問をAIが自己解決できるようになり、有人対応が必要な問い合わせ件数を全体の10%削減することに成功しました。

「10%」という数字はスタート地点に過ぎませんが、月間の問い合わせ件数が多いIT通信業において、この削減がもたらすコストメリットは決して小さくありません。また、一度AIの運用基盤ができたことで、今後はチャットボットの利用ログ(ユーザーがどんな質問をして、AIがどう答えたか)を分析し、さらに回答精度を向上させていくサイクルに入りました。

同社は今後、さらなる対応領域の拡大と、顧客満足度・サポート業務の効率化の両立を目指しています。